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    <h2>公式コイン肖像でたどるエリザベス2世の70年間の治世と最長在位記録更新</h2>\r\n
    <p>&nbsp;</p>\r\n
    <p>2015年に英国史上の最長在位記録を更新された前英国王エリザベス2世。それまでには19世紀の伝説の君主、ヴィクトリア女王が保持していた63年7か月という驚異的な在位記録が存在しましたが、エリザベス2世によるこの快挙によって英国王室は輝ける未来への第一歩を踏み出したと言えます。その後7年間継続されることになる女王の時代ですが、2022年9月に96歳にて惜しまれつつ崩御されました。女王の70年間の治世を彩る全5種の公式コイン肖像は、流通貨、記念貨を問わず英国貨幣の顔として機能し続け、対外的にはイギリス国家の象徴として高く評価され続けていました。1952年の即位の翌年、つまり戴冠式が挙行された年である1953年に発表された「公式第1コイン肖像」は、当時のロイヤルミントを代表する女流デザイナー、メアリー・ギリックが創造した完成度の高い作品です。若干25歳の女王の瑞々しさを前面に押し出したこの作品は、その後「ヤングヤング・エリザベス」の愛称によって親しまれ、一世を風靡しました。1968年には「公式第2コイン肖像」が発表されますが、名コインデザイナー、アーノルド・メイチンの気品のある表現力が当時42歳になったばかりの女王の貫録を際立たせています。「ヤング・エリザベス」の異名を持つこの作品の頭上には「大英帝国とアイルランドの少女たちのティアラ」が掲げられており、当コイン肖像の眼目となっています。ちなみにこの宝飾品は、女王が夫エディンバラ公爵との婚礼に先駆けて、祖母のメアリー王妃から伝授された歴史的な秘宝で、生涯にわたって愛用していたことから女王のトレードマークとなったものです。1985年には「ミドル・エリザベス」と呼ばれる「公式第3コイン肖像」がリリースされ、一層の威厳を身に付けた女王の姿がコイン上にて見事に再現されています。ラファエル・マクロウフによるこの芸術性豊かな秀作の頭部には、これもまた女王を象徴する輝かしい宝飾品「ステート・ダイアモンド・ダイアデム」が見られます。1821年にロンドンの英国王室御用達宝飾店ランデル・アンド・ブリッジがジョージ4世の戴冠式に際して制作したと伝えられるこの壮絶な作品には、優に1000個以上のダイアモンドとイエロー・ダイアモンドが鏤められており、現代においては何よりも英国王室の象徴として尊崇の念を集めています。1998年には現代英国を代表する彫刻家、イアン・ランク・ブロードリーによる「公式第4コイン肖像」が発表され、写実的な手法によって72歳の老境に到達した女王の柔らかな品格を描き出し好評を博しました。そして21世紀を迎えまして、最長在位記念の年2015年にはロイヤルミントに所属する若いアーティストの中でも最も若いジョディ・クラークによる「公式第5肖像」が紹介されると同時に、これら全5種の公式コイン肖像を一枚に網羅する「最長在位記念貨」が日の目を見ることになります。左から右へと時系列で5種のポートレートを描くこの傑出した作品は、モダンコインによる20世紀から21世紀にかけての歴史絵巻と呼んでも過言ではない出来栄えを誇る作品で、将来的には歴史的な遺品として英国王室の権威を輝かしく照らし出すことでしょう。この「最長在位記念貨」と同時に2015年に発表されたのが、今回ご紹介させていただく作品です。コイン裏面には、戴冠式の主役であり、何よりも英国王室を象徴する壮麗な宝冠が描かれており、この記念すべき瞬間に祝意を添えています。そしてコイン表面には最長在位記念のための特別版肖像が描かれていますが、この作品は「最長在位記念貨」の表面の肖像と同じものです。2022年に惜しまれつつ永遠の旅路に就かれたエリザベス2世。しかし女王が世界に与えた70年間の感動は、今なお女王の時代に発行されたコイン上に深く刻まれていることも確かです。当コインは名君エリザベス2世の生前の功績と遺徳に捧げられるイギリス・モダンコインの精華に他なりません。</p>
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